水平線をめざせ/高橋亮子

最近avexのばたばたがありましたが、芸能界を描いた数少ないマンガです。
ぜんそく持ちでピアノと歌に才能のある七海と、曲作りの才能に才能のある一美の高校生活からプロとして苦悩しながらも活躍するストーリーが骨格となっています。二人の家の過去、優等生の七海と元不良の一美との対比、一美の妹結花と七海の恋愛などを絡めながら話は展開し、途中までは面白く読めます。ところが、後半はデュオの解散、結花と七海のよく分からないすれ違いなど暗い展開となり唐突な感じで物語は終わってしまいます。
この人の作品を全て読んだ訳ではないのですが、登場人物に深く考えさせすぎて、最後は出口の見えないまま終了させてしまうのが、この人の特徴のようです。好き嫌いは分かれる所だと思いますが、個人的には作品を放棄しているような感じを受けてしまいます。途中までのストーリーや絵が好みなだけに、余計にそう感じてしまうのかも知れません。

ISBN:4091305210