ヨコハマ買い出し紀行/芦奈野ひとし

ゆったりとした時間を過ごしたい時にお薦めのマンガです。地球に何か危機的な変化が起きた後の世界が舞台で、基本的にSF(主人公のアルファはロボットだし)なのですが、非常にまったりとした作風です。明らかに現在とは違う世界なのですが、描かれているのはあくまでその世界での日常なのです。
このマンガには、地球を周回する巨大飛行物体ターポン、そこに乗っているアルファと主人公のアルファとの関係、謎の生物(?)ミサゴ、人型のキノコ、カフェアルファのオーナーなど謎の部分が多数あります。それらにまつわる話は何度か出てきますが、明確な説明は為されません。現在まで11巻が発売されていますが、第1巻が1995年発売ですから9年間もの間、謎は謎のままです。最初は「謎」の部分が気になっていましたが、もはや気にならなくなりました。この作品が描いているのは「なぜそのような世界になったか」ではなく、あくまで「その世界での日常」なのですから。
そういった作者のスタンスから、読んでいる自分も「細かいことが気にしてもしゃあない」という気持ちになれるのです。

ヨコハマ買い出し紀行 11 (アフタヌーンKC)

ヨコハマ買い出し紀行 11 (アフタヌーンKC)

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