愚国礼賛/速星七生

毎日新聞の千葉国の記事を読んで、頭に浮かんだのがこの作品。日本からこっそり独立した小さな村である大野田王国と、そこにウラン鉱脈が発見され取り戻そうとする日本国との闘いを描いたコメディー作品。大野田王国は、農業を主産業としながらも、突然変異型のブタ族のシャッポ博士(ケンブリッジ大学で三つの博士号を取得)らにより中性子爆弾すら制作可能な科学力も持つ。こんな莫迦莫迦しい設定ながら、最後は蒔いた種の上に砲弾を降らしたくない一念から日本国に降伏するというちょっと泣ける(?)良作。
この作品タイトルでの単行本は無く、(確か)「たいした問題じゃない」という作品に同時収録されていた。既に入手困難ですが、復刊ドットコムで投票を受け付けています。